education x innovation

〜キャリア教育で子供の未来を創造する〜

初めまして!

初めまして。手島武志(てしまたけし)です。

 

いきなり、「キャリア教育をします。パートナー募集します!」なんて言っても、『このおっさん、何を言うとるねん。(すいません、生粋の関西人です)』ということになると思いますので、もう少し詳しく自己紹介しながら、なぜこんなことをしようとしているのかを説明します。少しお時間をとって読んでいただけると幸いです。

 

 

1967年生まれで今年2015年は4回目の年男です。大阪に生まれ、26歳で結婚して神戸に移り、今も神戸に住んでいます。家族は同い年の妻、大学生の長男と小学生の長女、犬(ミニチュア・シュナウザー)の4人と1匹で暮らしています。趣味はマラソンで、フルマラソンのベストは3時間23分48秒。ウルトラマラソン(サロマ100km)の完走経験もありますが、最近は練習不足のダメダメランナーです。

 

1990年に神戸大学農学部を卒業後、大阪の食品メーカーに研究職で就職しました。主にお菓子の原料の品質向上や、コストダウン、あるいは基礎研究(微生物系)など、幅広く経験させていただきました。しかし、純日本企業の「年功序列」や「組織を重んじて個を後回しにする」文化に疑問を感じ、神戸の外資系消費財メーカー(P&G)に転職しました。27歳の時です。

 

P&Gでは、最初はヘルスケア、その後、ヘアケア部門に移り、約16年のP&Gでのキャリアの9割近くをヘアケア製品の製造技術開発や工場の生産サポートをメインとした業務を行いました。ここでの経験は、現在の私の企業人としての基礎となっています。幸いなことに、世界中にある研究施設や工場のメンバーと仕事をする機会を得、多様性(diversity)のある環境で、どうやって組織として結果を出すか、個を尊重し、成果の最大化を図るにはどうすればいいかを身を持って学ぶことができました。

 

残念ながら、私が所属していたヘアケア部門シンガポールに移転することになり、家族面での理由から、2011年に商社に転職。一年後、化学品原料メーカーに品質保証部長として転職し、現在、在職中です。

 

ここまでが私の簡単な経歴ですが、『なぜこんな経歴の人が、キャリア教育をベースに起業しようとしているの?』という疑問がわいてくると思うので、その点をここから。

 

ご覧の通り、これまで会社を4社経験しています。P&Gが一番自分に合っていましたが、どの会社もそれぞれ一長一短があり、雇われサラリーマンではどこかに問題を感じ、自分の力で解決できるものとそうでないものがある、といった中で、会社を変わっても結局そこの根本部分は変わらないな、と感じ始めました。その結果として独立・起業が自己実現のための最も適切な解ではないか、と考えるようになりました。しかし、ずっと技術畑で仕事をしていたため、マネジメント経験は十分あるものの、経営に関する知識はほとんどありませんでした。またビジネス書などを読んで独学で勉強しても、なかなか実践的な知識として身につかない、という焦りを感じていました。

 

そこで一念発起し、社会人向けビジネススクールに単科生として通うようになりました。最初の講義が経営戦略とマーケティングについて学ぶものだったのですが、これがめちゃくちゃ楽しかった。40半ばを過ぎて、勉強が楽しいと感じるなんて思いもしませんでした。

 

「でも、ちょっと待てよ。子供の時、勉強楽しいって思ったことほとんどなかったよな。何が違うんだろう?」

 

私が子供の頃も、今の子供達も、将来どう役に立つかわからない勉強を、親や先生から言われた『受験と言う目標』を達成するために勉強する、そういう場合がほとんどで、出来ないと『落ちこぼれ』のレッテルが貼られてしまいます。頑張って勉強した子供達は、目標とする学校に合格できるかもしれないけど、その後につながるものが何もない。だから特に大学生は、なんとなく、就職に不利にならない程度に勉強して単位を揃え、結果、大学の名前だけで篩をかけられながら、就職活動する。企業も人を見ているようで見ていない。学生も本当にやりたいことを実現するために勉強し、就職するのはほんの一握りです。

 

今の日本は、目先の成績や受験、進学だけを『目標』にした教育に終始しており、将来、社会に出ていく時に自分はどうありたいか、どうあるべきか、といったことを考える機会を与えていないことが、最も大きな問題だと私なりに結論付けました。この問題を解決するために、子供のうちからキャリア教育を受けることで、将来のことをもっと真剣に考え、勉強を目標ではなく手段として取り組めるように意識改革をすれば、もっと楽しく、意味のある勉強ができるのではないか、そう考えるようになりました。

 

解決したい課題はもう一つあります。所得格差による学力格差です。今の日本では、学習塾に行くことが当たり前になっていて、もっと言うと、学校より塾のほうを重要視しています。当然です、学習塾は特定の学校をターゲットにした受験対策をしているわけですから。しかし、所得の低いご家庭では、塾に通わせてあげることができない、結果、塾に通う子供達と学力格差ができてしまい、「所得が低い=学力が低い」ということが起こっています。これもなんとかしたい。そしてキャリア教育がこれを解決する手段になり得ると考えています。どういうことでしょう?

 

学校と塾の関係は負のスパイラルに入っていると考えています。その昔、私が子供の頃に塾に通っている子供は一部であり、塾は学校の勉強を補完するもの、という位置づけでした。しかし、学校の勉強だけでは受験戦争(この言葉は嫌いですが)に勝てない、だから塾に行く。それがいつの間にか、学校の授業なんて受験には役に立たない、塾で勉強していれば、学校の成績も受験も問題ない、そういう関係になってきています。そう、どんどん学校の意味合いが薄れてきているのです。これが私の言う「負のスパイラル」です。

 

その結果、学力のある子もそうでない子も、違う理由からですが、学校の授業に取り組む姿勢が悪く、そのため学校で活きた勉強ができる環境が減ってきていると考えています。

 

しかし、キャリア教育を受けて、社会に出る時のなりたい姿を描き、そのために必要な勉強が何かを明確にすれば、塾に行っていない子も、学校の授業に取り組む姿勢は変わってくると思います。たとえ1科目でも楽しく理解できれば、それは他の科目にもつながっていくでしょう。そして学校の意味を高める、正のスパイラルを起こすのです。

 

このために何をするか。塾に行けない子も含め、全ての子供たちがキャリア教育を受けられるよう、限りなく無償に近い形で提供したいのです。そのために産官学が一体となる必要があります。そして今、それが可能になるようなビジネスモデルを考えています。

 

 

以上が、今に至った経緯と私の思いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。